CML委員会

組織概要へ→
活動実績へ→

【委員会のご紹介】

JPLSG CML委員会は、小児CMLの標準的治療の確立を目標として研究活動を行っています。これまでの活動では2007年に全国疫学調査を行い、イマチニブを用いた治療により深い寛解を得て、造血幹細胞移植を行わなくても長期に慢性期を維持できること、造血幹細胞移植が必要な場合にも慢性期では骨髄非破壊的前処置を選択することによって晩期合併症を軽減できること、イマチニブによる有害事象として小児は成人に比し筋骨格痛が問題になりやすいこと、思春期年齢前にイマチニブを開始した場合には成長障害が起こりやすいことなどを報告しました。2011年にも同様の調査を行いました。2012年中にイマチニブによる長期の治療成績だけでなく、成人ではイマチニブより効果が高いと報告されているダサチニブやニロチニブの小児に対する治療効果や有害事象の経過を報告する予定です。さらに、2009年10月から慢性期の患者さまを対象にした「小児慢性期慢性骨髄性白血病に対する多施設共同観察研究 CML-08」を実施中です。この研究は、担当医の先生方が参考にされるガイドライン治療の経過を前向きに観察することによって、現時点の小児CMLの治療成績や有害事象の把握、治療成績を予測できる要因の検討などを目的としています。前述の全国疫学調査よりも正確な情報が得られるため、標準的治療の確立のためには重要な研究と位置づけています。
現在CMLの治療では、イマチニブ等のチロシンキナーゼ阻害薬を中止できるかどうかが大きな課題になっています。チロシンキナーゼ阻害薬の中止は、治療反応が一定基準を満たす限られた患者さまだけに適応があり、中止後に慎重なモニタリングを必要とするため臨床試験に参加した上で実施することが成人も含めた世界の標準的な考え方です。小児では多くの患者さまが治療の中止を期待されているため、早期にチロシンキナーゼ阻害薬の中止試験を実施したいと考えています。
研究活動のほかに、患者会の活動支援も行いたいと考えています。小児CMLはもともと稀な疾患である上に外来治療が中心のため、患者さま同士の情報交換が不足しがちです。また、他の白血病と異なり治療が長期になるため小児CML特有の悩みを抱えているご家族も少なくありません。JPLSG CML委員会では、現在いずみの会(小児CML連絡会)と協力して小児CMLの患者さまやご家族の支援を行っています。


【業績】

1. Shima H, Tokuyama M, Tanizawa A, Tono C, Hamamoto K, Muramatsu H, Watanabe A, Hotta N, Ito M, Kurosawa H, Kato K, Tsurusawa M, Horibe K, Shimada H. Distinct impact of imatinib on growth at prepubertal and pubertal ages of children with chronic myeloid leukemia. J Pediatr. 2011. in print.